アニック(Alnwick)城
1309年にヘンリー・パーシー(Henry Percy)に売却された。 1346年にスコットランド軍が侵攻した際、2代目のヘンリー・パーシーが、ネヴィルズクロス(Neville‘s Cross)の戦いで 多くのスコットランド貴族を捕虜とし、その保釈金でアニック城を強固にした。 このように2代目ヘンリー・パーシーや3代目ヘンリー・パーシーはスコットランドとの国境線で戦い、また百年戦争の時代にはフランスに行って戦うことで、武人の家として名をなすとともに政治の舞台に出てくる。4代目のヘンリー・パーシーは、1377年に初代のノーサンバーランド伯(Earl of Northumberland ) となる。
リチャード2世に対抗し、ヘンリー・ボーリングブローク(Henry Bolingbroke)を支援してヘンリー4世として即位させる功績があった。しかしながら、その報奨が少なかったことからヘンリー4世に反抗し、1403年、遂に5代目ヘンリー・パーシーで綽名ヘンリー・ホットスパー(Hotspur)はシュルツベリー(Battle of Shrewsbury)でヘンリー4世と戦闘に及び、戦死する。ヘンリー4世は進んでアニック城を包囲し、大砲により城を破壊した。
6代目ヘンリー・パーシーが第2代目ノーサンバーランド伯 となるが領土は削減された。 薔薇戦争(The Wars of the Roses)当時はランカスター(Lancaster)王家に与してヨーク(York)王家のエドワード4世に反抗し、城は数回落城している。
なお、8代目のヘンリー・パーシーで4代目のノーサンバーランド伯はヨーク王家のリチャード3世側に立ち、ヘンリー7世に対抗した。リチャード3世はボスワース(Bosworth)の戦闘で戦死するが、ヘンリー・パーシーは生き残った。
ハリー・ポッターの撮影が行われた城
ハリー・ポッター(Harry Potter)第1作でマダム・フーチの飛行訓練が行われたのが Alnwick Castleである。また、アニック城は、『ロビン・フッド』(1991)、『エリザベス』 (1997)のロケ地にもなっている。
ハリー・ポッターの撮影は、Alnwick城のほかに、グロスター大聖堂(Gloucester Cathedral)も使って行われた。
空を飛んだのはこの城の上で、2001年、2年、4年、5年、7年、9年、10年、11年に撮影された。
最近は、CGで空想の城を描き、空を飛んでいるが、昔のフィルムでは本当の城の上を飛んでいたのである。