Durham 城

　ダラムの街は、城の街と言うよりは、教会の街として名が通っている。ダラム大聖堂 (Durham Cathedral)は、イングランドの教会として北方での最大の教会で、スコットランドとの国境まで勢力を示していた。

　995年にデーン（Dane）人の襲撃を受けた僧が、聖カスバート（St. Cuthbert）の遺体を守るためにこの地に避難し、建設したと言われる。石畳の坂道を登って行くと、遠くからも認められた巨大な大聖堂が姿を表す。中央に四角い塔を持ち2本の尖塔が先端に聳え立っている。

　ダラム城と大聖堂は1986年に世界遺産に登録された。

　また、ダラム城は現在ダラム大学のキャンパスの一つとして使われており、ダラム大学の建物の一部とダラム大聖堂が映画「ハリー・ポッター (Harry Potter)」のホグワーツ魔法学校の内部シーンのロケ地として撮影に使われた。

Durham Cathedral オフィシャルサイト (http://www.durhamcathedral.co.uk/)

Durham Cathedral 紹介の動画は必見

Durham Cathedral: Readers choice for Britain's best building

　城は、ウェア（Wear）川に沿って建設された。

　1072年ウィリアム征服王（William the Conqueror）がモットアンドベイリー（Motte and Bailey)様式で城を建設し、ウォルシャー（Walcher）司教に与えた。1836年までダラム司教の住居だったが大学に寄贈された。

　モットの上の八角形の貝型天守（Shell-Keep）は1345年から81年にかけて改装され、現在の塔は1840に再建された。当初の貝型天守の中には空間（Court）があり、レストーメル（Restormel)城と同じ形態をしていた。

　神聖ローマ帝国のフリードリッヒ2世（Frederick II)のカステル・デル・モンテ（Castel Del Monte）城との類似性が指摘される。

カステル・デル・モンテ（Castel del Monte）城

　イタリア南部バーリ(Bari）近郊にある、カステル・デル・モンテ（Castel del Monte）城は神聖ローマ帝国皇帝のフリードリッヒ2世（Frederick II）の城で、1996年に世界遺産に登録された。

　この城は、狩猟の際の館として建設された。当時の粋を尽くして建設された八角形の城で、隅楼の高さは24mある。形態はダラム城とよく似ているが、経済力が違うので規模は異なる。

　現在、イタリアの通貨(コイン)にその姿が刻まれている。

Durham 城近くの町：

　　北西に50kmほどのコーブリッジ (Corbridge) 情報