Framlingham 城
ノーフォーク(Norfolk)伯のビゴット(Bigod)家の城。ロージャー・ビゴット(Roger Bigod)はヘンリー1世より土地を受領し、1100年頃に築城。 モットアンドベイリー(Motte and Bailey)様式の城で、広くて低いモットの上に当初は木造で城を建設した。
ロジャーの息子のヒュー・ビゴット(Hugh Bigod)はバンゲイ(Bungay)城を建設し、フラムリンガム城の一部を石造に改築した。 1173年にヒューは王に対抗したが敗れて、城は二つとも破壊された。
1189年に継いだロジャー(Roger)がフラムリンガム城を再建した。1215年にはジョン王に無抵抗で降伏した。
周囲を石造の城壁で囲み、13箇所に方形の塔を配置した。3箇所の塔以外は全て後ろが開いたコの字型の塔で、石造の高い城壁は上部で周囲を巡ることができる。 この時代以降、城壁の壁側に配置される塔は方形から円形に変化していくので、最後の方形の塔とみなすことができる。またどの塔も大きさに差はなく、天守(Keep)と呼べるものはない。
門とは別に南側にある裏門(Postern)の先端に頑丈な方形の塔があり、牢獄に使用された。 現在では城内の建屋は全て無く、教会も土台を残すだけである。18世紀に城壁に接続して造られた救貧院の建物が残る。
ビゲット家の後、モウブレイ(Mowbray)家、その後ハワード(Howard)家の両公爵家の所有となった。 なお、飾り立てられたレンガ製の煙突はテューダー(Tudor)時代のもの。