Longtown 城

　モンノー（Monnow）川沿いの、モットアンドベイリー（Motte and Bailey）様式の城。

　6マイル東南にはグロスモント（Grosmont）城がある。この地方には多くの城が見られ、ノルマン征服時代から、イングランドとウェールズとの国境地帯に多くの豪族が入り組んで存在した証拠と見ることができる。

　現在寒村にある城は、城の外庭(Outer-Bailey)の中を農道が走っている。　当初は規模も大きかったと思われるが、現在では城壁はなくなっており、かつての規模を推測することは難しい。

　1187年にウォルター・デ・レイシー（Walter de Lacy）が建設。13世紀初めに同じ名前でヘレフォード（Herefordshire）の州長官（Sheriff）のウォルター・デ・レイシー（Walter de Lacy）が石造化。2本の半円形で構成する門には落とし格子戸（Portcullis）があった溝が認められる。天守（Keep）は円柱形でイングランドでは珍しい形態をしている。

　この城の近くの城を見ると、12マイル南東に在る、スケンフェリス（Skenfrith）城や、12マイル南西に位置する、トレタワー（Tretower）城や、そのトレタワー城の15マイル北のブロンリス（Bronllys）城は、全て天守が円柱形の城である。

　天守は15feetの厚さがあり、自重での崩壊を防ぐために下の土台部分を外側に膨らませている。　2階建てで、上が領主の部屋。2階は1階より一回り小さい。階段や煙突は壁内にあり、排泄用の穴も壁支えの中にある。非常にコンパクトながら住むことを考えて造られた城。

　城の所有者は多く変わり、中世の最大の貴族であったネヴィル（Neville）家が廃墟となるまで所有していた。

Longtown 城近くの町：

　　北西に約20kmのヘイオンワイ(Hay-on-Wye) 情報