Rhuddlan 城
内庭(Inner
Ward)は正四角形ではなく若干ゆがんだ台形を基にした設計となっている。外壁(Outer Wall)と内壁(Inner Wall)の間が狭くなっており、天守(Keep)はない。
川に面して2本の円柱形の門塔(Gate Tower)が並び、対象面の東側にも門塔が見られる。海から遡上できる川で物資輸送を行い、城には船着き場が設置されていた。
ルドラン城はウェールズ支配の基地として建設されたが、防衛を目的とした他に住みやすさも求められ、エドワード1世は王妃のために庭を設定し、城の周囲の川の水を引き入れた外堀とは別に、池を設計して魚を飼っていた。
当時は王妃も戦争に同行していることが多い。百年戦争のときには、エドワード3世は、大陸まで王妃を同行させた。4男のジョン(John of Gaunt)はベルギーのゲントで生まれた。5男のエドマンドの孫のヨーク公(3rd Duke of York)リチャード(Richard)の長男エドワード(後のEdward 4世)は、ルーエン(Rouen)で生まれ、二男のジョージ(George)はダブリン(Dublin)で生まれている。
エドワード1世はフランスの港町のエグモルト(Aigues Mortes)から十字軍に出かけている。その町に滞在し、町を囲む城壁(City Wall)と円筒形(Cylindrical)の塔を見たと推測され、その影響がルドラン城の建設に現われていると考える。
参考:エグモルト(Aigues Mortes)城
南フランスのローヌ河の沼沢地帯に位置し、長方形の城市。
1240年、フランス王聖ルイ(St Louis)により、十字軍の遠征の基地として築かれた13世紀の典型的な計画都市。1248年エジプト、1270年にチュニジアへ十字軍が遠征についた。27mの円筒形のコンスタンスの塔はルイ王の建設で、フィリップ3世により、1.6mの城壁で囲まれた格子状の計画都市が建設された。
関連URL
Rhuddlan Castle (Castles of Wales)
http://www.castlewales.com/rhudln.html
Rhuddlan Castle (TimeRef.com)
http://www.timeref.com/hpl1382.htm
Rhuddlan Castle (WalesDirectory.co.uk)
http://www.walesdirectory.co.uk/Castles/Rhuddlan_Castle.htm
番外編
Mike Peters rocks Rhuddlan (Wales Music, BBC)
ロックフェスティバルも開かれた。
http://www.bbc.co.uk/blogs/walesmusic/2010/08/mike-peters-rocks-rhuddlan.shtml