Tattershall 城

　1231年にロバート・デ・タッターシャル（Robert de Tattershall)が築城許可（License of Crenell)を得て築城。その後、跡地に1434年から46年にクロムウェル卿（Lord Cromwell)ラルフ（Ralph)が現在のレンガ作りの城を建設した。

　レンガ作りで一番美しい城と言われるが、レンガは石が不足したからという理由ではなく、大蔵卿（High Treasurer of England)としての財力を誇示したためであった。レンガは現地で作成されたが、職人は外国から呼び寄せられ、設計者はオランダ（ドイツ人と思われる）から来たため、塔の外観に大陸的な様相が見られる。

　隅の尖塔は城壁の上の防御壁（Parapet)より高く、刎ね出し狭間（Machicolation)はレンガで飾られている。もともとは居住用の建屋として建設されており、城は独立して防御できる建物様式にはなっていない。

また四隅の尖塔は中庭に面していない。5階建てで、四隅の塔が個別の部屋になっている。

　入口は地下と1階と螺旋階段の3か所にあり、防御面からみれば大きな欠点である。更に飾りのついた大きな窓が下から上まで同じ大きさで付いている。これらは城が防御を必要としていなかったことを示している。

　クロムウェル卿の死後、城は使用されなくなり、18世紀には破損が進んだ。1911年カーゾン（Curzon)卿が購入し改修した。

Tattershall 城近くの町：

　　北西約30kmのリンカーン(Lincoln) 情報